平静とロマン

平成生まれの大正浪漫18歳

3月2日 メイドさんのこと

友達に誘われて、はじめてメイドカフェに行ってきた。メイドカフェと言ってもフリフリミニスカートにニーソックス、ちょっと厚底の黒パンプスのメイドさんがお迎えしてくれて、オムライスにケチャップで絵を描いてくれるようなああいう感じではなくて、ロングスカートに白エプロンのクラシカルなメイドさんが優雅に紅茶を淹れてくれるお店。

紅茶がおいしいお店に指定されているそうで、久しぶりに会う友達とゆっくりお茶をしたかったから選んだ。

2人掛けのテーブルが10卓ほどの小さなお店で、入り口の近くにかなり大きな猫の置き物があるのが気に入った。チェロのボディくらいは余裕であるような大きさのキラキラした目の猫の置き物なんて滅多にないし。

お店の説明に来てくれたお姉さんがすこし緊張しているなーと思ったら研修中の方だったけれど、すごく涼しげでかわいくてどきどきした。

ケーキは桜のズコット、紅茶はオレンジペコーにして蜂蜜を添えてもらった。
一緒に行った友達はマリアージュフレールのアップルティー、ポムと苺のモンブランにしていた。

カウンターに置かれたベルを振ってメイドさんを呼ぶのはすごく尊大な気がしてちょっと緊張した。
オーダーを下がるときに深くお辞儀をしてからちょこんと膝を折る動作がとにかく可愛い。

紅茶は先輩の慣れているメイドさんが淹れていたのだけれど、右京さん並みにたかーくポットをあげてお湯を注いでいたのはすこし面白かった。ああしたほうが香りが立つのだろうか。
ちなみに先輩メイドさんのほうはややエキゾチックなお顔の美人さんで、当たり前にかわいかった。かわいいは正義。完敗した。

お茶を持ってきてもらって、注いでもらってケーキも揃った。それがこちら。

ミルクのピッチャーが牛なのがすごーくかわいかった。
メイドカフェは割高のイメージがあったのに椿屋珈琲あたりと同じくらいの価格帯だったからケーキも紅茶も正直そこまで期待はしていなかったけれど、十分おいしかった。

500mlのポットサービスだったから7分目くらいまで入れて4杯半くらいあり、おしゃべりに花を咲かせながらゆっくり飲んだ。

90分の時間制で、80分くらい滞在しただろうか。
帰りにお会計を済ませたあとブロマイドをもらってからお姉さんが外までお見送りをしてくれて、そこではじめてお姉さんとお話をした。
初対面の人と世間話をするのがそこまで好きではないし、かわいいお姉さんと対面して緊張してしまったため早めに切り上げて失礼したが、これは非常にあぶない。お姉さんを好きになってしまう。
1000円ちょっとで美味しい紅茶を飲んでケーキが食べられるのにこんなかわいいお姉さんとお話ししてにっこりしてもらってお見送りってそんなのはまったら最後だ!

まるで回し者のように書いてしまったけれど、普通に行ってどぎまぎして帰ってきただけです。お店はここ。
メイド喫茶 | メイドカフェ | Wonder Parlour Cafe - ワンダーパーラーカフェ

日々

中学のときの話をすると図書館および読書のネタばかりで、部活のことをほとんど書いたことがなかったので思い出しつつ今日はすこし。

わたしは、中学の3年間は英語部に入っていた。
留学経験もあるし、英語が得意だから「そんなに英語が好きだったんだね!」と言われることがあるけれど、本当は軽音部に入りたかったのに定員オーバーでくじ引きに外れたからしかたなく英語部に入っただけだ。

一緒に部活見学をしていた友達の希望でついていったら、先輩がすごく優しくてすてきな人たちばかりだったのに、いまは部員が4人しか在籍していないから存続の危機にあると聞いて、それなら第二志望にでも書いておいてあげるかーと思って適当に書いただけだったのに、わたしはくじに外れて英語部になった。

一緒に第二志望に英語部を書いた友達が4,5人いたのに、みんな第一志望の部活に所属が決まり、そわそわして初めての部活にいったらなんと新入生はわたしだけだった。

先輩は、3年生が3人と2年生が1人。
そこに1年生のわたしが加わって、5人。
わたしが通っていた学校は部室がなく、クラスの教室を放課後貸してもらう式だった。
活気があって、隣の人との間隔が狭くてきゅうくつだなあと感じていた40人の教室は、5人で使うとびっくりするくらい広かった。

先輩しかいないし、同じ学年の友達できないし、1年間どうしよう……。そう思った。
けれど、完全に余計な心配だった。

穏やかで賢くてときどきおちゃめな部長さんと、知的で凛とした生徒会長を務める先輩と、口数は少ないけどいつもにこにこしていて、洋書をさらさら読む先輩、絵がものすごく上手くておしゃべりな2年生の先輩とはすぐに仲良くなった。
2年生の先輩は3年生の先輩のことを○○ちゃん先輩と呼んでいたから、わたしもそう呼ぶようになった。

部活は年2回学校で開催されているスピーチコンテストと5月くらいの外部の朗読コンテスト、文化祭、年度末の文化部発表会で思いのほか暇をもてあますことがなかったが、何もないときはだいたい英語の人生ゲームかモノポリースクラブルか黒板を使って1分以内に決められたアルファベットからはじまる単語を思いつくだけ書くゲームをしていた。

入部してすぐにあった外部の朗読コンテストは録音した音源を提出する形式で、放送室を借りてスタジオに一人で入って朗読をした。
部員全員優秀賞をもらって、和英辞書をもらった。

夏の部活は、回数こそ少なかったけれど、朝から夕方まで先輩と一緒で、文化祭の準備をしていた。たった5人で教室をまるまる使って出し物をしなくてはいけなかったから知恵を絞って考えた結果、世界旅行巨大すごろくを作った。
炎天下にみんなで買い出しに行って、住宅街の中にある、家の一室みたいな古びた文房具屋さんで模造紙や絵の具をたくさん買ってちょっと負けてもらったりした。
住宅街はどこまで行っても同じような道が続くから先輩たちはこれまでときどき迷っていたらしく、その文房具屋さんは「あったりなかったりのお店」と先輩たちに言われていた。わたしは3年間で一度も迷ったことなかったけどなあ。

帰りには暑いからこっそりコンビニに寄ってみんなでアイスとお菓子の大袋を買って、アイスを食べながら帰った。

夏休みが終わってから文化祭前日まではそれまで週2だった部活が週4に増えて、みんなでたくさん絵を描いた。部長さんが描いたマーライオンのつもりのふにゃふにゃのなにかを見つけた生徒会長の先輩が大笑いして、部長さんはしょんぼりしていた。最終下校時間を過ぎて生徒会の追い出し係に捕まると部活停止になるから、ぎりぎりまで作業して大急ぎで片付けて捕まらないように走って帰った。

そうして必死に準備してようやくやってきた11月の文化祭は、設営から忙しくて走り回ったし、シフトがつめつめでほとんど他の部屋を回る暇がなかったけれど、楽しかった。部活のシフトのほかに生徒会から頼まれる模擬店のシフトがあって、先輩と一緒にドミノピザを売った。1時間半のシフトでたくさんピザを売って、なぜか途中でバイトの大学生のお兄さんに「君たちが店頭でおいしそうに食べてたら売れるから好きなもの食べよ!」といってタダでピザを食べさせてくれた。

思いのほか長くなってしまったから、続きはまたあした。

2月28日 電車のこと

小学生のころから電車通学をしていたから、満員電車にはまわりの同年代の子より多く乗っていると思う。
通勤ラッシュの時間の混雑は、慣れているひとたちばかりだから、自分だけがつらい思いをしているみたいなアピールをする嫌なひとにはめったに出くわさない。だから、休日のほどほどに混んでいる電車よりは身動きもできないような満員電車のほうが好き。

最近、電車で座って下を向いていると酔うようになった。本を読んでいると気にならないけれど、スマホを見ていると吐き気と頭痛がどうしようもないくらい押し寄せてくる。
自律神経が弱っているのかしら。

2月27日 フライドポテトのこと

今日の夜はあまり食欲がなかったけれど、なにかつまみたかったかは、仕事帰りの母を駅まで迎えに行って、駅の近くのファストフードでフライドポテトを買って帰った。

フライドポテトはときどき食べたくなる。
アップルパイも好き。
けど、バーガーはあんまり好きじゃなくて、ナゲットを頼むことが多い。

家にもって帰ったフライドポテトってどうしてあんなにへにゃへにゃになってしまうんだろうか。あたためてもトースターでちょっと焼いてもお店で食べるときのあのカリカリ感は戻ってこない。しなびたポテトをつまむのはいつもちょっと切ない。それはそれでおいしいのだが。

2月26日 パジャマのこと

インスタグラムでちょこちょこ見かけていたGUのパジャマが気になって実物を見に行った。

ここ最近流行っていた、パイピングが施された開襟のてろんとしたシャツパジャマ。
グランドブタペストホテルとかに置いてありそうな、クラシックでロマンチックなデザインのもの。

高いルームウェアブランドから流行りだして、リア充女子大生御用達(というイメージ)のふわふわかわいいルームウェアブランド、gelato piqueにも流行が降りてきて去年頃から気になっていたけど、上下で1万円ほどするため、買えないわけではないものの軽率に買える代物ではなかった。

それが、GUだと2500円。
長方形に畳まれたパジャマが太めのサテンリボンでまとめられているデザインもかわいくて、ファストファッションまで流行が降りてきてようやく飛びつくような女の子たちを鼻で笑うような高飛車で傲慢なふだんの姿勢を脱ぎ捨てて店舗に向かった。


売り切れの店舗も多く、極端に小さいか大きいサイズしか残ってないところがたいていといった情報を事前に聞いていたものの、わたしが行った店舗は全てのバリエーションにSサイズが残っていた。

ハンガーにかかっていたサンプルを見て、こんなもんかーと思いつつ、気になっていた綿100%のストライプのパジャマセットと、レーヨン混じりの無地の紺のワンピースを手に取った。

何かが違うと思った。

正直、2500円程度で素材の質なんて全く期待していなかったし、それでもかわいければいいかなあと思っていた。
けれど、シンプルなデザインで、布のなめらかさや照りはイマイチな、すとんとしたシルエットのパジャマ。
経験上、ファストファッションの洋服は基本的にラインがまっすぐである。

中条あやみさんが着用しているイメージ写真や、インスタでの購入報告画像はすごくかわいい。

だけど、だけどだ。
このパジャマ、たいしてかわいくもなければ華奢でもないわたしが着て、はたしてかわいくなれるだろうか。インスタ映えするとしても、そもそも無機質で寒々しいわたしのインスタグラムにアップしても場違いなだけだ。
誰に見てもらえるわけでもないのに、ごわごわするパジャマを着ても、わたしはきっと幸せを感じられない。
手に取って立ち尽くしてしまった。
流行のかわいいに対する、圧倒的な敗北だった。

個性的なものが好きで、人と違っていることが喜びだと思っていた。
去年くらいからプレッピーな格好もしはじめて大人しい綺麗めスタイルも好きになったし、ファストファッションの賢い使い方も覚えたから、ひねくれるのはやめて流行に乗ってみようと思ったのだ。

わたしは、流行に乗れなかった。
王道のかわいいファッションはできなかった。

かわいくて細い子がたくさん着ているお洋服をわたしが着ても、わたし自身がかわいくなれるわけじゃないし、むしろ着ているものが揃えられただけ、素材のレベルを自分で悟って暗い気持ちになるのがどうしようもなく怖かった。

たかだかパジャマだけど、ずっと目をそむけてきたなにかに気がついてしまったショックは大きかった。

いまはまだ、きちんとかわいくなる努力をして、自分に似合う目立ちすぎない服を着て、こういう負い目をすこしずつなくそうとしているところだ。

流行りのものでも、好きなものなら自信を持って着られるようになりますように。なむなむ。

2月25日 ハイヒールのこと

かかとが高い靴をはじめて履いたのは中学3年のときだったと思う。
中学1年のときに仲良しだった友達が、10cmのヒールを履いていると聞いて彼女が急に大人になってしまった気がして、どこか遠くに行ってしまったような気がして、悔しくなって母にねだった。

夏のセールで買ってもらったそれは、ピンクがかった朱色で、イタリア製のちょっと高い7cmのウェッジソールだった。

すこし前に処分してしまった気がするけれど、気に入ってよく履いていた。夏っぽくて、溌剌とした印象のあるかわいい靴だった。


今日は半年ぶりくらいにヒールを履いて出かけた。
3年前にオリエンタルトラフィックで買った、グレーのスエードでかかとに赤い幅広のグログランリボンの飾りがついている7cmのヒール。

足がすぐ痛くなってしまうからあまり歩かないときしか履けないが、グレーに赤の組み合わせと横から見たときのシルエットが可愛くてお気に入りだ。

ヒールを履いてコツコツ歩いていると足元が綺麗で、それだけでふだん感じている引け目がなくなる気がする。

足が痛くなっても我慢しようと思えるくらいのお出かけのときにしか履かないから特別なおめかしの靴になる。
もっとも、マノロブラニクとかサンローランとか、高い靴は痛くならないらしいけど(このあいだも書いたな)。

少々脱線した。
そう、オリエンタルトラフィックのグレーのパンプスは、駅から比較的近いところに行く予定だったから歩かないだろうと思って履いて出かけたが、予想していたほど違和感がなくすこし歩いても問題なさそうだったから、予定を変えて一駅歩くことにした。山手線の一駅だからせいぜい10分くらいだったし。

ところが、住宅街から大きな道路を目指してスマホでマップを確認しつつ歩いていたら、それはそれは急な細い坂道に行き当たってしまって、下りながら転びそうで怖くなってしまった。

一組の男女とすれ違い、見られていないか後ろを確認してから、えいやっとパンプスを脱いだ。
そのまま、素足でとことこ都内のおしゃれ住宅街の坂を下ってしまった。
思ったより気持ちがいいぞ……。
ガラスを踏んだりしないか若干心配ではあったものの、足の裏がちりちりする感覚は悪くなかった。ものすごく品のないことをしている背徳感も相まって楽しかったのだ。
パンプスでよろよろ歩いていたところから地面に降りた安定感も心地の良いものだった。

こっそりまたどこかを素足で歩いてしまおうか。あるいは、誰か素足で一緒に人気のない道を歩きませんか。けっこう楽しいよ。

2月24日 彼のこと

しばらく更新が空いてしまったのは1週間に4学部の入試が詰まっていたり、終わったとたんに9時から16時までの塾が毎日入っていたりしたからなのだけど、とりあえず慣れてきて余裕が出てきたから再開する。
(あまり自慢するべきことではないと思うけど、なんと受験はいまのところ受けたところ全てで合格をいただいていることをここに報告する)


小沢健二(以下オザケン)は、世界の終わりの中島さん(真面目っぽいギターの人だ)が言及していてなんとなく名前を知っていた程度だったけど、3年くらい前だろうか、TOKYO FMの好きな番組で渋谷系特集をしていたときに耳にしたのをきっかけに聞きはじめた。

でんぱ組.incの好きな曲の一節が実はオザケンの歌のオマージュだったり、ちょうどその頃出たアルバムの一曲がカバー曲だったりして、世界がつながる感覚が面白かったし、さよならポニーテールが好きだったから、親和性が高くて耳にすぐ馴染んだ。

だから、彼の人気の背景とか、当時のサブカルの彼への憎悪とかは全く知らない。

ただただ曲が好きで、留学中に一人で歩きながら『ぼくらが旅に出る理由』を聞いてエモくなったりしていただけ。


去年突然ツアーを開催したときも、受験だからライブなんて簡単に行ける雰囲気じゃなくてパスしていたから、先日新曲が出ると突然発表されたときは本当に驚いた。
わたしがオザケンを好きになったときにはもう彼は半分隠居みたいな感じだったから、まさか新しい曲が聞けると思っていなかった。

あと、周囲の人たちの反応にも驚いたかもしれない。渋谷系が一世を風靡したのは知っていたけど(母がほぼ世代なのかな)、久しぶりの新曲でこんなに世の中が騒がしくなるタイプのミュージシャンだということはわかっていなかったから。

今日のミュージックステーションで出てきたとき、一瞬誰かわからなかった。
普通のおじさんだ。先生っぽい。
頭と育ちが良い人って歳をとるとこうなるよねって感じ。

母は真横で出てきた瞬間に「復活しなきゃよかったのになんで出てきたの」って嘆いていたけど、わたしは嫌いじゃなかった。
声の張りはやっぱりおとろえているけど、『ぼくらが旅に出る理由』と新曲を続けて聞いたら、やっぱり新曲のほうが声が曲によく合っていてしっくりきた。

発売日当日に朝のラジオで新曲を聞いたときは随分声が小さくて線が細い曲だなあと思ったのはラジオ用音源のマスタリングの影響なのかな。

おじさんになったらおじさんが歌ってかっこいい歌を作れるってやっぱりすごいと思うから、明日CD買ってこよう。
ラジオで聞いて一瞬パスしかけてごめんなさい。