文章を書くことから一度距離を置こう、心底書きたくなるまで、書かずにはいられなくなる瞬間が来るまではじっとしていようと決意をしたはずだったが、性根がおしゃべりなのはどうにも止めることができないのでこうしてキーボードを鳴らしている。 わたしはお…
最近、これといってすることがない。 することがないけどなにかをしている気分になりたいので、そういうときはとりあえず湯船にたっぷりのお湯を張ってざぶんと浸かる。いまの家は蛇口からお湯を注ぐタイプの浴槽なので、水の着地点に液状の入浴剤を注いでお…
私信をさも日記のように綴ること、胸が夢でいっぱいだったころはいっしょうけんめいやっていたけれどもう胸には現実しかないので今はそういうのできなくなりました。現実は無数の具体の集合体で、あしたの献立とか、来月の収支の調整とか、洗濯機をいつ回し…
いぬが死んでしまった。9歳だった。 もともとすこし心臓が悪くて、薬を飲んでいた。それでもまだ5年くらいは一緒にいられると思っていた矢先の急逝だった。 いま、むりやり過去形にしている。まだ受け入れられていない。視線をすぐそばにやると布にくるまれ…
ひと月とすこしのあいだで、おそろしいほど心がかろやかになった。 たくさんの肩の荷が同時に降りたのだとおもう、違う時期に買った化粧品が同時期につぎつぎになくなるのとちょうどおなじような具合に。一月は三が日があけたら卒論をはじめようと思っていて…
ずっと散文を書けていなかった。散文というべきか、ここではまあ人に意味を伝える文章といったところの意味合いで、とにかく素直に人前で文章を書くことができなくなっていた。思い当たる原因はいくつかあって、書いたものがまとまって(いちおう/ごく小規模…
ずっと自宅にいて誰とも顔を合わせないので、圧倒的に刺激が足りていない。 いつだったか忘れたが、夜中にうんざりしてベランダで日記を書いた。 5月10日 日曜日 ゆるやかにカーブを描く川に沿って整備された道を歩いていた途中だったので、前に進むにしろ踵…
雨が降っている日はずっと眠い。 不規則な生活を何年もしていたので24時か25時に寝て9時に起きる練習を薬の力を借りながらしているが、25時に寝て11時に起きて12時から16時まで場所を変えてまた寝るといったような、起きている時間のほうが短い日ができてし…
昨日、一時的にスマートフォンのデータが吹き飛んだ。 うすうす予感はしていたためある程度の対策をしていたこともあるが、ほとんど失ったものがないことに驚いてしまった。「インターネットになりたい」「肉体を捨てたい」とつねづね言っているが、わたし個…
4年前のちょうど今頃、わたしは高校を退学した。 そのすこし前に9ヶ月の留学から帰ってきたのだが、もともと居心地の悪かった教室にわたしの居場所はどこにもなかった。 毎度毎度さんざん揉める修学旅行の班決めを我々留学組が帰ってくる直前に済ませて、わ…
近ごろ、睡眠時間がひどく短い。気がついたころには睡眠が下手で、眠れないのに一度眠りはじめると起きられないので専門の病院に通院していたほどだったが、最近はなぜか深夜1時から3時くらいにすんなりと眠り、朝5時から7時くらいのあいだに自然に目が覚め…
映画「愛がなんだ」の東大でのトークセッションつき上映会に参加してきた。 原作者の角田光代さんと監督の今泉力哉さんに東大助教授の熊谷先生を交えた鼎談で、非常に興味深いイベントだった。 4月の公開当初は件のゴミのような元彼といちばんズブズブで修羅…
高校2年生のときに書きはじめたブログで就職活動の進捗を報告できるようになってしまって、時の流れのようなものの存在を実感しはじめている。 なんといえば良いのだろうか、育った環境もあるのだが、高校生、つまり15歳から18歳くらいまではだいたいどこに…
5月はプロメアに命を救われて、6月は君と波にのれたらでよどみきった心を浄化していた。 TRIGGERと湯浅政明監督と、好きでずっと追っているアニメクリエイターが同時期に消防士をメインキャラクターに置いて、まったくちがう切り口で鮮やかに火事を消火して…
最高の映画に人生を救われてから1週間経った。劇場で映画を観て、もういちど劇場同じ映画を観て、週の前半はちゃんと学校に行った。久しぶりに授業をほとんどサボらず真面目に出席できた。週の後半はゼミをお休みして美術展に行ってから詩の集まりに参加して…
深夜なのでひっそりこれの続きです。彼女を退職しました - 平静とロマンわざわざ「愛してるよ」と囁き直され、気を抜いたところで全力ブローをぶちかまされるという地獄みたいな"やり直し"をしてくださったので、異常者とスッキリ縁を切れてスッキリ!という…
こんばんは。この度彼女を退職いたしました。 失恋したので憧れの退職エントリを書きます。お世話になった男性はたいへん人騒がせな方で、約半年の勤務の期間は大変濃密なものでした。素敵な思い出も苦しい思い出も増えた半年間でした。ありがとうございまし…
ゴールデンウィークの最終日、予定をキャンセルして寝潰してnetflixを観て終了した。いつもの土日が何セットも続いているような10連休だった。特別なイベントはほとんどなく、いつものように金銭とエンターテインメントの消費活動をしていた。 深夜2時過ぎに…
はてなブログから、1年前の記事だよ!とメールが来た。 ことばを選びたい あなたに選ばれたい - 平静とロマン 去年のいまごろのわたし、苦しかったねえ、それでもその苦しさを良い文章(わたし比)に変換できているだけえらいし、それだけで苦しくて仕方がな…
愛されている実感が足りない。 友人たちや恋人、わたしを好ましく思ってくれている人たちの好意を認識はしていても、彼ら彼女らが愛しているわたしはいまここにいるわたしとは違う人のようで、わたし自身が愛されているという実感にどうしても繋がらない。 …
14歳のときに知り合って、いちばん多感な時期を一緒にすごした友人に久しぶりに会い、すこしも変わりなく原宿や表参道を歩いた。 成人祝いにずっと欲しかったコスメデコルテのアイシャドウをもらった。渡される直前に、春になったからあたらしいアイシャドウ…
中目黒でコースのランチを食べた。スパークリングワイン一杯で真っ赤になって、気分良く目黒川を歩いた。 ふらりと寄った駅前の書店でロマンスの辞典という本を見つけ、真剣に購入するか迷ったが購入の動機が「こんな本が本棚にある女は可愛いかもしれない」…
手をさしのべない優しさを持つ彼は思慮深く、大人で、ひどく残酷だ。 週二回ほど朝八時過ぎに家を出る甘やかされた大学生活さえまともに送れない、社会に適合できないわたしの書く文章と価値観を好きだと言ってくれるひとびとの存在にどこまでも救われている…
あなたのことを好きだと思った。不特定のあなた。どんよりとした吐き気と眠気のなかで、わたしはいま愛に満ちている。 はじめての場所ではひどく気を張る。特に自分が受け入れられたい場所ではどのように振る舞えばいいのかを掴みたくて必死で周りの様子をう…
朝目覚めると身体が重く、すぐにまた暗闇のような眠りに身を委ねた。ふたたび目を覚ますとすでに時刻は3限が始まる13時を回っており、ああまた睡魔に負けて授業をサボってしまった、と胸と喉のあいだがつまるいやな感覚に包まれた。 身体はあいかわらず鉛の…
気温が不安定だったり日照時間が短くなったりしている季節だからか、メンタルが少々不安定だ。 先日、このブログを開設して3年が経ったと通知が来て心底おどろいた。言われてみればそれくらいの時間は経過しているのだが、昨日と今日の連続をただぼんやりと…
わたしの日々は拡散し続けている。 インターネットでバズを起こすわけではない、新たなひとと出会い続けているわけでもない。 集約の対義語としての拡散だ。 わたしの日々は、拡散し続けている。 現在、大学に入って1年8ヶ月ほどが経とうとしている。 ゼミの…
最近、顕著に焦っている。 生き急いでいる、とかそういう表現が正しいのかもしれない。大学の今年の語学のクラスはいま女子が私を含めて5人しかいない。春学期は6人だったが、ひとりはイギリスの大学に交換留学が決まって旅立って行った。 彼女は中学と高校…
年末あたりに引っ越しをすることが決まった。といっても同じマンションの上の階に越すだけ なので間取りも同じだしたいしたことではないのだけれど、いい機会なので着ない洋服で溢れていたクローゼットを整理することにした。もう着ることはないし処分したい…
旅行先でたまたま通りかかった屋台があまりに気になり、近くにあったパーキングスペースに車を停めたところ正面にあったのが珈琲蔵。 ちょっと小屋っぽいが深い茶色の板に緑が這っていてあきらかにかわいい、しかもクリームソーダがある……。 夏休み中クリー…