平静とロマン

平成生まれの大正浪漫

その色は青

幼いころから、「大人っぽいね」とか「落ち着いてるね」って周りのひとに言われることがすごく多い。
大人はたいていほめ言葉のように言ってくれるけれど、同年代の子どもがわたしにそう言うときは、ことばの内側にたしかな線引きがある。

大人っぽいから、こどもっぽいわたしたちとは考えていることが違うよね。落ち着いているから、わたしたちの言うことなんか面白くないよね。

やわらかだけど、明確な拒絶。
すごくさびしくなる。

被害妄想かもしれないし、こういうことを言っていること自体が自虐風自慢に聞こえるのかもしれないけれど、とにかくかなしい。

まわりの17歳の女の子があたりまえのように持っている、女子高生という称号、制服という記号を自分から投げ捨てておいて、「わたしのことを歳なりの女の子として見て!」なんて虫のいい話だとはわかっているけれど。

LINEを友だちとの自撮りアイコンにして、InstagramTwitterにはたくさんのリア友、週末ははやりのお店に並んだり、人気俳優が主演の青春映画を観に行って「楽しかったー!」なんてコラージュ動画をSNSにアップしたらいいねがたくさんくる、そんな女子高生にちょっと憧れる。普段は馬鹿にしてるくせに。

たりない知識と経験をふりしぼって世の中について考えて、わかったふりして小難しいこと書いては自分の幼さと浅はかさに愕然とするような人生より、まわりがなんと言おうと、いましか手に入れられなさそうな目の前の幸せを精いっぱい楽しめる人生のほうが幸せそうじゃない?

隣の芝生が青く見えてしまう自分の青さがもどかしい。まわりの評価に恥じないくらい、大人っぽく落ち着いていられれば良いのにね。