セカオワコラボTシャツ(WEGO)
年末あたりに引っ越しをすることが決まった。
といっても同じマンションの上の階に越すだけ
なので間取りも同じだしたいしたことではないのだけれど、いい機会なので着ない洋服で溢れていたクローゼットを整理することにした。
もう着ることはないし処分したいけれど、名残惜しくて処分しづらい服を写真と文章で残すことにした。
第一回は、WEGOのSEKAI NO OWARIとのコラボTシャツ。
わたしは2010年から2013年までの約4年間、それはそれはセカオワが好きだった。
きっかけはラジオでデビュー曲がヘビーローテションされていたことだった。
それ以降はどういう経緯でハマっていったのか覚えていないが、とにかく本当に好きだった。
好きで好きで好きすぎて週に3回はプライベートのセカオワのメンバーに遭遇して仲良くなる夢や、バックステージで仲良く話す夢をみていた。
男性陣がやっていた雑談Podcastは追加されたのを発見次第WALKMANにうつして覚えるまで聞いていた。毎週やっていたラジオもリアルタイムで聞きながら録音して、WALKMANで聞き直していた。ぽろっともらす個人情報や過去のエピソードから、インターネットに残っていたDJ LOVEさん(ピエロの人)が本名を名乗っている音源を見つけたりもした。
通学途中にアルバムを聴くたびに自分の心臓の音がわかるくらいドキドキして、わたしもこんなギターが弾けるようになりたい!と思っていた。ギターは全然弾けないが、中島さんが弾いていたギブソン ES-335はいまでも憧れだ。
WEGOとセカオワのTシャツが発売されたのは2012年のことで、わたしが彼らに恋していた最中だったので旗艦店限定販売だったこのTシャツも買わないわけがなかった。
原宿本店と心斎橋店限定、枚数限定だった黒×ピンクのレア色が欲しくて発売日の10時に原宿に行った。
渋谷が通学路だったものの周りの誰も知らないサブカルこそ最高だと思っていたわたしは中学生のときは下北沢に入り浸っていて、原宿なんてほとんど行ったことがなかった。
朝の原宿はびっくりするくらい人が少ない。
たまたま発売日が保護者面談の日で、学校に行くついでに原宿に寄ることにしたのでスーツを着てハイヒールを履いた母と、閑散とした竹下通りを歩いた。
わたしのファースト竹下通りはこれだったので、原宿(厳密には表参道かも)なんて飽きるほど行ったいまでも一面に人がうごめく竹下通りを見ると気持ち悪くなってしまって迂回する。
原宿本店に辿り着いたのは開店直後で、店内の商品を見ることもなく一目散に目当てのTシャツへと駆けより手にとってレジへ向かった。
ナンバー入りの抽選カードをもらったのだが、009番だった。おそらく001番から順に配っていたので、9人目だった。
バンドTシャツにありがちな首のつまりもなく、やわらかなコットンがおだやかに身体の曲線に沿うTシャツはすごくスタイルがよく見えて、セカオワのTシャツということをさしおいてもお気に入りの1着になった。
普段着としてよく着て、ライブでも着て、セカオワ熱が冷めてからも愛着から部屋着として使って何度も洗濯を重ねたが、首はそんなによれていないし毛羽立ちも顔を近づけなければわからない。
WEGOなのにずいぶん質がいい、と正直思ってしまう。もっともWEGOはこれ1着とお揃いディズニー用のスエットくらいしか買ったことがないけれども。
セカオワがいまのような曲も衣装も幻想的なファンタジー路線に切り替えてからしばらく経つとライブでアイドルのように黄色い悲鳴が上がるようになり、うんざりして徐々に熱は冷めていった。
わたしだけのアイドルだった彼らが公にアイドルのような扱いを受けるのが許せなかったのだと思う。ほんとうは。
そして、またラジオで見つけたほかのバンドをひいきにするようになっていった。
なお、熱狂が去ってから1,2年経ったくらいだろうか。夢の中ではなんどもなんども会っていた深瀬さんとほんとうに渋谷ですれ違い、握手してもらったのはいい思い出だ。