平静とロマン

平成生まれの大正浪漫

2月5日 香料のこと

今日は森鴎外舞姫を読んでいます。
ちょうどヴィルヘルム1世とビスマルクの時代が終わるころが舞台で、受験の世界史という観点から見ても面白い時期ですし、旧仮名かつ古文のために暗記していた単語が生きた文章として出てくるので勉強にもなります。


ところで、無果汁なのにレモンスカッシュ!とか、温州みかん味!と謳っている清涼飲料ってなんとなくディストピア感がありませんか。

メロンソーダは例外として、無果汁なのにフルーツ風味の飲み物って、飲むとたしかに言われたとおりのフルーツの味がするんですよね。
でも、実際には香料しか入っていない。
フルーツ抜きのフルーツ飲料に違和感を持たないわたしたちは、そのうち肉や魚が人工のものに変わっても気がつかなくなるんじゃ……みたいなことをかんがえていました。

西暦2×××年、世界の人口の増加に食物の供給が追いつかない一方で先進国の豊かな人々は新鮮な肉を求め続けた。増え続ける需要に応えることができなくなった社会は密かに本物の肉と区別のつかない人工肉を開発し、世間の目と舌を誤魔化し続けている。しかし、鋭い味覚を持つ一部の上流階級は人工肉の繊維の"プチプチ感"が天然肉と違うことを見抜いた。
彼らはほんのわずかしか出回らなくなってしまった天然肉を秘密裏に入手し、最高の天然肉を食べるために夜な夜な集まる。しかし、高度に管理された社会でその秘密を知り晩餐への参加が許されるのは厳しい選考会を勝ち抜いた一握りの人間のみ。
天然肉を口にするためだけに命を賭けた"格付け"がはじまる……。

今日はこれが書きたかっただけです。

実際、本物の肉と区別のつかない人工肉の開発が進んでいるそうですが(WIREDで読んだだけ)、一度食べてみたいですね。