平静とロマン

平成生まれの大正浪漫

2019-01-01から1年間の記事一覧

12月のゆきどけ

4年前のちょうど今頃、わたしは高校を退学した。 そのすこし前に9ヶ月の留学から帰ってきたのだが、もともと居心地の悪かった教室にわたしの居場所はどこにもなかった。 毎度毎度さんざん揉める修学旅行の班決めを我々留学組が帰ってくる直前に済ませて、わ…

ドアをノックするのは誰だ?

近ごろ、睡眠時間がひどく短い。気がついたころには睡眠が下手で、眠れないのに一度眠りはじめると起きられないので専門の病院に通院していたほどだったが、最近はなぜか深夜1時から3時くらいにすんなりと眠り、朝5時から7時くらいのあいだに自然に目が覚め…

恋愛がわからない ver.2.0

映画「愛がなんだ」の東大でのトークセッションつき上映会に参加してきた。 原作者の角田光代さんと監督の今泉力哉さんに東大助教授の熊谷先生を交えた鼎談で、非常に興味深いイベントだった。 4月の公開当初は件のゴミのような元彼といちばんズブズブで修羅…

Seize the day

高校2年生のときに書きはじめたブログで就職活動の進捗を報告できるようになってしまって、時の流れのようなものの存在を実感しはじめている。 なんといえば良いのだろうか、育った環境もあるのだが、高校生、つまり15歳から18歳くらいまではだいたいどこに…

ずぶ濡れ

5月はプロメアに命を救われて、6月は君と波にのれたらでよどみきった心を浄化していた。 TRIGGERと湯浅政明監督と、好きでずっと追っているアニメクリエイターが同時期に消防士をメインキャラクターに置いて、まったくちがう切り口で鮮やかに火事を消火して…

来るべき愛のために

最高の映画に人生を救われてから1週間経った。劇場で映画を観て、もういちど劇場同じ映画を観て、週の前半はちゃんと学校に行った。久しぶりに授業をほとんどサボらず真面目に出席できた。週の後半はゼミをお休みして美術展に行ってから詩の集まりに参加して…

かさぶた

深夜なのでひっそりこれの続きです。彼女を退職しました - 平静とロマンわざわざ「愛してるよ」と囁き直され、気を抜いたところで全力ブローをぶちかまされるという地獄みたいな"やり直し"をしてくださったので、異常者とスッキリ縁を切れてスッキリ!という…

彼女を退職しました

こんばんは。この度彼女を退職いたしました。 失恋したので憧れの退職エントリを書きます。お世話になった男性はたいへん人騒がせな方で、約半年の勤務の期間は大変濃密なものでした。素敵な思い出も苦しい思い出も増えた半年間でした。ありがとうございまし…

夜ぞふけにける

ゴールデンウィークの最終日、予定をキャンセルして寝潰してnetflixを観て終了した。いつもの土日が何セットも続いているような10連休だった。特別なイベントはほとんどなく、いつものように金銭とエンターテインメントの消費活動をしていた。 深夜2時過ぎに…

選びつづける毎日を

はてなブログから、1年前の記事だよ!とメールが来た。 ことばを選びたい あなたに選ばれたい - 平静とロマン 去年のいまごろのわたし、苦しかったねえ、それでもその苦しさを良い文章(わたし比)に変換できているだけえらいし、それだけで苦しくて仕方がな…

wallflower

愛されている実感が足りない。 友人たちや恋人、わたしを好ましく思ってくれている人たちの好意を認識はしていても、彼ら彼女らが愛しているわたしはいまここにいるわたしとは違う人のようで、わたし自身が愛されているという実感にどうしても繋がらない。 …

魔法使いでなければ花束をください

14歳のときに知り合って、いちばん多感な時期を一緒にすごした友人に久しぶりに会い、すこしも変わりなく原宿や表参道を歩いた。 成人祝いにずっと欲しかったコスメデコルテのアイシャドウをもらった。渡される直前に、春になったからあたらしいアイシャドウ…

散歩の日のこと

中目黒でコースのランチを食べた。スパークリングワイン一杯で真っ赤になって、気分良く目黒川を歩いた。 ふらりと寄った駅前の書店でロマンスの辞典という本を見つけ、真剣に購入するか迷ったが購入の動機が「こんな本が本棚にある女は可愛いかもしれない」…

水面下

手をさしのべない優しさを持つ彼は思慮深く、大人で、ひどく残酷だ。 週二回ほど朝八時過ぎに家を出る甘やかされた大学生活さえまともに送れない、社会に適合できないわたしの書く文章と価値観を好きだと言ってくれるひとびとの存在にどこまでも救われている…

アノニマス・ラジオステーション

あなたのことを好きだと思った。不特定のあなた。どんよりとした吐き気と眠気のなかで、わたしはいま愛に満ちている。 はじめての場所ではひどく気を張る。特に自分が受け入れられたい場所ではどのように振る舞えばいいのかを掴みたくて必死で周りの様子をう…